マレーシア赴任で最初の大仕事といえば、住居探しです。
エリアはどこにする?築年数は?広さは?日本人学校のバスは止まる?——決めることが多すぎて、何から手をつければいいかわからなくなります。
今回は、クアラルンプールのモントキアラエリアで8件を内見し、家族(妻・3歳の娘)と一緒に住居を決めるまでの実録をお届けします。チリ・メキシコと海外住居5件目の経験も踏まえた、少し偏った(笑)視点もぜひ参考にしてください。
目次
- エリア選びの候補と、モントキアラに決めた理由
- 「あとから気づいた」One Utamaエリアという選択肢
- エージェントに依頼してモントキアラ8件を内見
- 物件ごとの印象と、カミへの未練
- 物件選びの判断基準:築年数・スーパーの距離・日当たり
- 契約時に交渉できること
- 知らなかった:エアコン洗浄義務
- まとめ:KL住居探しのチェックリスト
1. エリア選びの候補と、モントキアラに決めた理由
まず悩んだのがエリア選びです。クアラルンプール(KL)には駐在員が集まるエリアがいくつかあります。
デサパークシティ(Desa ParkCity) きれいな公園があり、子どもと休日に遊べる環境が魅力的でした。ただ、エリアの出口が一箇所しかないため朝夕の渋滞がかなり激しいという情報と、「マレーシアの暑さだと結局外でそんなに遊ばない」という現実的な判断でやめました(笑)。
バンサー(Bangsar) おしゃれなカフェやレストランが多く、夫婦2人なら迷わず選んでいたエリアです。チリ・メキシコ時代も「折角の海外赴任、日本人が少ないエリアの方が面白い」という考えで選んできたので、バンサーは理想に近かった。ただ今回は3歳の娘がいる。日本人の子どもが多いエリアの方が、将来的に友達を作りやすいという判断でモントキアラを選びました。
モントキアラ(Mont Kiara) KLの日本人駐在員が最も集まるエリアです。日本人学校のスクールバスのルートにも含まれており、将来の就学を見据えた選択でもありました。ただしスクールバスはコンドミニアムによって「止まる・止まらない」が異なるため、エージェントに事前確認することが必須です。
【ポイント】 モントキアラ内でも日本人学校スクールバスの停車場所は物件ごとに異なります。バスを使う予定があればエージェントに「このコンドは停まりますか?」と必ず確認を。
2. 「あとから気づいた」One Utamaエリアという選択肢
住んでから思ったのですが、One Utama周辺エリアも候補に入れれば良かったかもしれません。
理由は2つ。娘の幼稚園がそちら方面にあることと、気づけばOne Utamaへ行く頻度がめちゃくちゃ高いこと(笑)。大型ショッピングモールが生活の中心になるなら、そこへのアクセスの良さも住居選びの重要な要素です。
「住んでみないとわからない」の典型例ですが、幼稚園や保育園の候補を事前に絞り込んでおき、その場所へのアクセスも住居選びに組み込むことをおすすめします。
3. エージェントに依頼してモントキアラ8件を内見
エリアをモントキアラに絞り込んでから、会社指定の現地エージェントに候補を選んでもらいました。
内見した物件は以下の8件です。
- Sunway Mont(サンウェイモント)
- Kiara Ville(キアラビル)
- Astrea(アストレア)
- Kami(カミ)
- Pavilion Hilltop(パビリオンヒルトップ)
- Agile(アジャイル)
- Solaris(ソラリス)
- Sefina(セフィーナ)
モントキアラのみに絞って8件を見比べたことで、相場感・共用部の差・間取りのパターンが把握しやすくなりました。複数エリアを分散して見るよりも、エリアを絞り込んでから件数を見る方が比較しやすいと感じています。
4. 物件ごとの印象と、カミへの未練
8件見た中で、間取りと雰囲気が一番好みだったのはKami(カミ)でした。新築、間取りの使いやすさ、シャワールームの雰囲気、共用部の露天風呂……すべてが好みのど真ん中。
しかし断念した理由がひとつ。最寄りのスーパーまで徒歩10分だったのです。
スーパーが徒歩10分というのは、日本やチリ・メキシコではまったく問題ない距離でした。しかしマレーシアは年中30度超えの高温多湿。毎日・毎週のペースで10分歩いて買い物する奥様の負担を考えると、やはり厳しい。
カミへの未練は今でもあります(笑)。スーパーさえ近ければ、あそこにしていたかもしれません。
5. 物件選びの判断基準:築年数・スーパーの距離・日当たり
よくある判断基準として上記3つが上がることがあると思いますが、特にKLでは以下の点を留意いただければと思っております。
① 築年数:築浅を選んだが、古い物件も見る価値あり
これまで自分の経験上、良く言われていたのが海外赴任の住居は「築5〜10年が良い」と言われます。人が一度住んで不具合が修正された後、という考え方です。ただ個人的な経験上、一度住んだ程度で海外物件の不具合が全部直るとは限らない(笑)。であれば新築好きな人は思い切って新築を選んでもいいと思っています。
ただ、住んでから友人のモントキアラ中心部の物件を訪問したところ、築10〜20年の物件でも共用部がきれいにリノベーションされていたり、室内をフルリノベした部屋が多数あったりと、想像以上にクオリティが高かった。「なんとなく築浅が良さそう」という思い込みだけで古い物件を除外するのはもったいないと感じています。
② スーパーまでの距離:マレーシアは徒歩3分以内を推奨
チリ・メキシコ時代は徒歩10分圏内をOKとしていましたが、マレーシアでは基準を変えました。徒歩3分以内を強くおすすめします。
理由はシンプルで、マレーシアは暑い。10分の道のりが毎日の積み重ねになると、家族の生活の質に直結します。カミを断念した最大の理由がこれです。単身だったらカミだったかな。。。
③ 日当たり:マレーシアは窓の向きで制限をかけなくていい
チリ・メキシコ時代は湿度が低いため、「直射日光が入る向きは暑すぎる・眩しすぎる」「日が入らない向きは寒い」と、窓の向きで選択肢をかなり絞っていました。
しかしマレーシアは事情が違います。北向きでも寒くなることはないし、モントキアラは隣のコンドが直射日光を遮ってくれることも多い。 内見前から窓の向きで条件を絞りすぎると、良い物件を見逃す可能性があります。
私たちは最終的に南向きの物件にしました。直射日光は入らないけど明るい、という理想的な環境でしたが、これはたまたまの巡り合わせ。向きで縛らずに実際に部屋に入って確認する、というアプローチがおすすめです。
その他、重視したポイント:
- 浴槽付き:マレーシアはシャワーのみの物件が多いため必須条件に
- 日本人学校スクールバスの停車:将来の就学に備えて確認
6. 契約時に交渉できること
住居が決まったら次は契約交渉です。ここで一つアドバイス。
「追加で依頼する」という選択肢を使ってください。
私の場合、会社の家賃上限よりやや低い家賃の物件を借りることになったため、差額分を交渉材料として使いました。具体的には以下を追加でオーナーに依頼:
- キッチンへの浄水器設置
- 洗濯機への水道フィルター設置
これで上限ギリギリの条件に整えてもらいました。他にも定期的なペストコントロール(害虫駆除)をつけてもらっている駐在員もいるようです。
家賃の範囲内に余裕があれば、遠慮せずエージェント経由で交渉してみる価値は十分あります。
7. 知らなかった:エアコン洗浄義務
契約書を読んでいて、少し驚いた条項がありました。
「半年ごとにエアコンの洗浄を行い、その領収書を保管すること」
マレーシアはエアコンなしでは生活できない国。だからこそエアコンのメンテナンス義務が契約に含まれているようです(物件によって異なる可能性あり)。費用は借主負担です。
赴任直後は何かと手続きが多く、こうした条項を見落としがちです。契約書は必ず読み込んで、定期メンテナンスの義務が何かないかを確認しておきましょう。
【ポイント】 エアコン洗浄は半年に1回が目安。業者の手配は自分で行い、領収書を保管しておくこと。費用は借主負担のケースが多いようです。
8. まとめ:KL住居探しのチェックリスト
エリア選び
- [ ] 子どもの有無・年齢に応じて日本人コミュニティの濃さを考慮する
- [ ] 幼稚園・保育園の候補をある程度絞ってからエリアを決める
- [ ] 通勤ルートと渋滞状況を事前確認する
物件選び
- [ ] スーパーまでの距離は徒歩3分以内を目安に(マレーシアは暑い)
- [ ] 浴槽の有無を確認する(ないケースが多い)
- [ ] 日本人学校スクールバスの停車確認(モントキアラでも物件ごとに異なる)
- [ ] 窓の向きは内見で実際に確認する(事前に絞りすぎない)
- [ ] 築年数だけで判断せず、古い物件のリノベーション状況も確認する
契約・入居後
- [ ] 家賃上限に余裕があれば、浄水器・フィルター・ペストコントロールなどを交渉する
- [ ] 契約書のメンテナンス義務(エアコン洗浄など)を確認する
- [ ] エアコン洗浄の業者を半年以内に手配する(費用は借主負担、領収書保管必須)
以上、これからKLに来られる方の、参考になれば幸いです。
では、また!

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