マレーシア就労ビザ(EP)取得の実録|申請から入国まで約3ヶ月の記録

海外引越し

¡Hola! 前回は、日通さんの下見で判明した「禁制品の洗礼」をお伝えしました。

今回は、マレーシアへの赴任に際して避けては通れない就労ビザ(エンプロイメントパス)取得の話です。

「ビザなんて会社がやってくれるんでしょ?」——そう思っていた時期が、私にもありました。確かに申請自体は会社経由でやってもらえます。しかし、取得までの3ヶ月間のプロセスには、知らないとハマる落とし穴がいくつも潜んでいました。

これからマレーシアへ赴任される方、特に第三国(日本以外)からの赴任という特殊なケースの方にも参考になるはずです。


目次

  1. マレーシア就労ビザの全体像
  2. 申請からApproval Letterまで:約6週間の待機
  3. 「申請中は入国できない」問題
  4. 事前出張:Approval Letterは使わなかった
  5. e-visa申請:最終滞在国ルールの罠
  6. 本入国:ビザ用カウンターへ行け
  7. エンプロイメントパス取得:入国後2週間
  8. まとめ:3ヶ月のタイムラインを整理する

1. マレーシア就労ビザの全体像

まず、マレーシアの就労ビザ(エンプロイメントパス、通称EP)取得の流れを整理しておきましょう。大きく分けると以下のステップになります。

STEP 1|EP申請(会社経由) 

STEP 2|Approval Letter取得 
↓ 
STEP 3|e-visa申請(最終滞在国から) 

STEP 4|e-visaで入国 + ビザ用カウンターでスタンプ取得 
↓ 
STEP 5|入国後にエンプロイメントパス取得

メキシコでもそうでしたが、「入国してからもまだ手続きがある」という点が、面倒な点ですね。


2. 申請からApproval Letterまで:約6週間の待機

私のケースでは、1月下旬から会社経由でEP申請を行いました。申請に際して自分で準備したものは以下の書類です。

  • パスポート全ページコピー
  • 証明写真(PDFデータ、4.5✖️3.5㌢)
  • 英文の最終学歴卒業証明書
  • 戸籍謄本(家族帯同者のみ)

その他にも書類が必要なようですが、それらは会社の現地総務がほぼ全て取りまとめてくれました。駐在員としてはありがたい限りです。

そして3月上旬にApproval Letter取得。申請から約6週間かかりました。

Approval Letterとは、いわば「就労ビザを発行することを承認した」という政府からの通知書です。これ自体はビザではありませんが、この後のe-visa申請に必要な重要書類となります。

【ポイント】 EP申請から承認まで、現地の旧正月やラマダンなど、時期によっては2〜3ヶ月かかることもあります。赴任日から逆算して、少なくとも3〜4ヶ月前には申請を開始しておくのが安心です。


3. 「申請中は入国できない」問題

Approval Letterを待つ間、日本の総務からこんな連絡が入りました。

「EP申請中はマレーシアへの入国ができません」

……え?

3月中旬には現地への引継ぎ兼住居下見の出張を予定していた私には、なかなか痛い情報でした。「これは出張、諦めるしかないか……」とスケジュール調整に頭を悩ませること、約1週間。

ところが今度は、マレーシア現地総務から別の情報が届きました。

「入出国スタンプがパスポートにあれば、入国は問題ありません」

日本総務と現地総務で、情報が違う——。

これは駐在員あるあるかもしれませんが、「本社・日本側の情報」と「現地側の最新運用」がズレていることは珍しくありません。特にビザ関連は現地の運用が頻繁に変わるため、現地総務や現地法人へマレーシア当局へ確認してもらうのも一つの手であると思います。

ただし、これはあくまで私のケース・当時の運用です。最新情報は必ず現地の会社や専門家に確認するようにしてください。

【ポイント】 ビザ関連の情報は、日本総務より現地総務の方が最新かつ正確なケースがあります。「入国できない」と言われても、諦める前に現地側に確認を。


4. 事前出張:Approval Letterは使わなかった

3月中旬、引継ぎと住居下見のためマレーシアへ出張しました。

結局私の場合は、この時点ではすでにApproval Letterを取得できていましたので、スタンプを押してもらう必要もありませんでした。ただし私はこの時、念のため有人の入国カウンターに並び、パスポートにスタンプをもらっておきました。自動ゲート(日本のような顔認証・機械読み取りゲート)を使うとスタンプが押されない場合があるため、意図的に有人カウンターを選んだわけです。

結果的に、この時のスタンプが後の手続きで求められることはありませんでした。しかし「念のため」の一手として、有人カウンターでスタンプをもらっておくことは悪くない選択だと思います。

【ポイント】 マレーシア入国時に自動ゲートを使うとパスポートへの入国スタンプは押されません。ビザ手続きのためにスタンプが必要な場合は、有人カウンターへ。


5. e-visa申請:最終滞在国ルールの罠

事前出張からメキシコに戻り、4月1日まで過ごした後、日本へ一時帰国しました。

ここで立ちはだかったのが、**「e-visaは最終滞在国から申請しなければならない」**というルールです。

つまり、マレーシアに本入国する直前に日本で束の間の休暇を目論んでいた私は、メキシコに滞在している間はe-visaの申請ができない。日本に到着後でないと申請できないのです。

これを知らずにメキシコから申請しようとしていたら、確実にハマっていました。第三国経由での赴任者にとって、これは見落としやすい罠です。

4月1〜14日の日本滞在中にe-visaを会社経由で申請。 最長2週間かかると言われておりましたが、結果は約1週間で取得できました。思ったより早かったです。

【ポイント】 e-visaはマレーシア入国直前の滞在国から申請する必要があります。日本以外の第三国に駐在している方は特に注意。日本一時帰国のタイミングに合わせて申請しましょう。


6. 本入国:ビザ用カウンターへ行け

e-visaを手にして、いよいよマレーシアへの本入国です。

ここで絶対に押さえておくべきポイントが二つあります。

① Approval LetterとeVisaは必ず印刷して持参すること

空港ではeVisaに物理的なハンコを押してもらう必要があります。スマホ画面での提示では対応してもらえません。必ず印刷した紙を持参してください。これを知らずに手ぶらで来てしまうと、その場で詰みます。

② 一般の入国審査には並ばず、ESDカウンターへ

入国審査場を正面に見て、一番右奥に進んでください。自動化ゲートが審査場の右手側にありますが、そこからさらに右の奥です。**59番・60番の「ESDカウンター」**がビザ用の窓口です。「ビザカウンター」とは表示されていないので、知らないと見落とします。

なぜ一般カウンターではダメか。エンプロイメントパスの取得には、入国時にもらったスタンプが必要になるからです。自動ゲートではスタンプが押されないため、ESDカウンターで必ずスタンプをもらうことが必須です。

【ポイント】 入国時のチェックリスト:①Approval LetterとeVisaを印刷して持参、②自動ゲートには行かず入国審査場右奥の59/60番ESDカウンターへ、③スタンプをもらう。この3点を忘れずに。


7. エンプロイメントパス取得:入国後2週間

無事に入国を果たした後、エンプロイメントパスの取得手続きは会社が進めてくれました。

私が提出したのはパスポート、押印済みのeVisaのみ。入国スタンプのページと顔写真のページが必要でした(だからこそ、ビザ用カウンターでのスタンプが重要だったわけです)。

そして入国から約2週間後、エンプロイメントパスを取得。これで晴れて正式な就労ビザ保持者となりました。

カードを手にした瞬間、ようやく「マレーシアに来たんだな」という実感が湧いてきました。


8. まとめ:3ヶ月のタイムラインを整理する

私のケースをタイムラインで整理するとこうなります。

時期内容
1月下旬会社経由でEP申請
3月上旬Approval Letter取得(申請から約6週間)
3月中旬マレーシア事前出張(通常の旅行者として入国、念のため有人カウンターでスタンプ取得)
3月末〜4/1メキシコに帰還
4月1〜14日日本一時帰国、e-visa申請→約1週間で取得
4月中旬e-visaでマレーシア本入国(ビザ用カウンターでスタンプ取得)
4月29日エンプロイメントパス取得

申請開始から正式なEP取得まで、約3ヶ月かかりました。

特に第三国(今回はメキシコ)からの赴任という事情が、e-visaの申請タイミングに制約をもたらしました。日本からの赴任と違い、「日本に帰る機会」を意識的にスケジュールに組み込む必要があります。

これからマレーシアへ赴任される方、ビザ取得は「会社任せ」でOKですが、スケジュール感と自分で動くべきポイントだけは把握しておくと、余計な焦りなく進められますよ。

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